『褥瘡(じょくそう)』というと大変難しく感じますが、一般的には『床ずれ』と呼ばれている症状のことですね。

多くの場合は、入院などで長期的に寝たきりの状態になったときに起こりますが、骨突起部や皮膚に一定の圧力がかかり続けることで血行が阻害され、その周辺の組織が壊死するというものです。

褥瘡になると、まず姿勢を変えることによって圧力を取り除くことと、スキンケアなどの対処を行なっていくのですが、もう一つ欠かせないものが栄養管理です。

皮膚を再生させるためには適切な栄養管理が必要となりますし、また、それ以前の栄養管理が不適切だったために褥瘡になりやすいケースもあるようです。

ですから、治療のためにも予防のためにも、栄養管理がとても重要だということになりますね。

そこで今回は、褥瘡と栄養管理について詳しくお話していきます。

ぜひ、参考にしてみてください。

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褥瘡が発生しやすい条件


一般的に、次の5つの栄養素が不足すると、褥瘡になりやすいとされています。

  1. 総エネルギー量
  2. タンパク質とアミノ酸
  3. 脂質
  4. ミネラルやビタミン
  5. 水分

中でも、特に大切なのが総エネルギー量タンパク質です。

この2つが不足すると、いわゆる“低栄養状態”になってしまいますので、褥瘡が発生しやすくなるのです。

基本的には、普通に食事をしていれば問題はないのですが、長期的に入院生活などで寝たきりの状態になっている場合には、食べること自体が困難ということも少なくありませんので、これが影響してしまうのでしょう。

特に、長期的に点滴などで栄養摂取をしていると、どうしても褥瘡はできやすくなります。

また、

  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 肝疾患
  • 腎不全

などの病気も褥瘡に影響する場合があります。

褥瘡と栄養管理~床ずれを治すために効果的な食事とは?

褥瘡の治療や予防に効果的な栄養素


先ほどもお話したとおり、基本的にはバランスの取れた食事をすることが一番のポイントとなります。

まずは低栄養状態を避けるために、エネルギー源となる炭水化物糖分が必要ですね。

また、タンパク質脂質も不可欠ですから、肉類や魚類、乳製品などもしっかり摂るようにしましょう。

続いてミネラルビタミンとなるのですが、ここは少し詳しく見ていきましょう。

まずミネラルについては、次の3つが特に重要です。

  • 亜鉛
  • 鉄分
  • 銅とカルシウム

1つ目の『亜鉛』ですが、これは体内のタンパク質を合成するために大きな働きを担っています。

つまり、不足するとタンパク質が作られなくなるのです。

ですから、牡蠣やレバーなどでしっかりと摂取するようにしましょう。

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2つ目の『鉄分』は、赤血球の成分であるヘモグロビンの材料となるものです。

ヘモグロビンが不足すると、血液による酸素の供給が少なくなり、皮膚の再生に悪影響を及ぼします。

豚のレバーや小松菜、ひじきなどで摂取しましょう。

3つ目の『銅とカルシウム』は、コラーゲンの合成に必要なミネラルです。

コラーゲンが不足すると、やはり皮膚の再生に悪影響を及ぼしますので、これもしっかりと摂取しましょう。

銅は豚のレバーやココアに多く含まれ、カルシウムは乳製品や小魚、ゴマなどに含まれています。

最後にビタミンについてですが、特に『ビタミンA』を積極的に摂取しましょう。

ビタミンAもコラーゲンの合成に必要なものですので、豚のレバーやウナギ、緑黄色野菜などで摂るようにしてください。

終わりに


褥瘡と栄養管理についてお話してきました。

予防のためにも、また治療のためにも、十分な栄養を摂取することは欠かせませんので、意識的に栄養管理を考えていきましょう。

特に、ここでご紹介した栄養素を重点的に取るようにすることは大きなプラスになるはずです。

普段から意識していれば、褥瘡の予防にもつながりますから、バランスの取れた食事を心がけておくようにしましょう。

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