猫を飼っていると気になることの一つに、繁殖行動がありますね。
本来なら、自然に子孫を増やさせてあげるのが理想的なのだと思いますが、私たち人間と一緒に暮らす以上、現代の住宅事情なども考慮に入れて判断しなくてはいけません。
必要であれば、早いうちに去勢手術を済ませた方が良い場合もあると思いますから、これは状況に合わせざるを得ないでしょう。
ただ、そんな場合でも、猫の自然な発情期はどんなものなのか、どのような行動を取るのかなどは、知識として持っておきたいものだと思います。
そこで、オスの猫に盛りがつくとどうなるのかについて、詳しくお話していきましょう。
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オスの猫に発情期はない?
まず基本的なことですが、厳密に言うと、オスの猫に発情期というものはありません。
まず、発情期という言葉は、広い意味では動物が交尾できる時期のことを指すのですが、狭い意味ではメスがオスの接近を許して繁殖活動に応じる時期のことを指します。
つまり、狭い意味、つまりより専門的な意味で言うと、発情期というのはメスのものなのです。
さらに猫の場合は、メス猫が発情したときに出すホルモンの匂いに反応して、初めて交尾行動を起こしますので、なおさら発情期という表現は当たらないといえるでしょう。
ですから、オス猫の場合は、繁殖期という方がより正確ということになります。

繁殖期に入ったオス猫の行動
オス猫が繁殖期に入ったときに取る行動の中でも、一番よく知られているのが『尿スプレー』というものでしょう。
その名のとおり、オシッコでスプレーするのですが、これは主に縄張りを主張するための行動だと言われています。
「ここが自分のテリトリーだ」という主張が目的ですから、目立つところにオシッコをかけるのが特徴だといえるでしょう。
尿スプレーは、その猫の鼻の高さくらいのものを対象にして、地面と水平に発射しますので、通常のオシッコとはかなり違う動作を取ります。
さらに、しっぽがぴくぴくと動くこともありますから、目安にしておくと良いでしょう。
また、縄張りを主張するための行動ですから、繁殖期に入ってからのオシッコは、かなり匂いがキツくなるという特徴も持っています。
ちなみに、この匂いの強さが猫にとっては自分の強さの証にもなると考えられています。
ただ、匂いの強い尿を目立つところにかけられたのでは飼い主にとってはたまりませんので、尿スプレーを避けるための去勢手術をする人も多いようです。
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放浪と喧嘩が増える
最初に、オス猫には発情期はないと言いましたが、繁殖期に入るとメスを求めて放浪を始めるようにはなります。
そして放浪しているときに発情したメス猫と出会うことになるのですが、このときにライバルのオス猫と遭遇するケースが増えてきます。
すると、メス猫をめぐっての喧嘩が始まってしまうんですね。
当然、ケガも増えることになります。
メス猫としては、なるべく優秀な遺伝子を持ったオスの子どもを残したいという本能を持っていますので、わざとオス同士を争わせるように仕向けることもあるようです。
そして、勝ったオス猫と交尾することになるのですが、ときには傍観していただけのオス猫がメス猫に選ばれることもあるそうですから、猫の世界でも女心は気まぐれなようですね。
終わりに
猫の発情期ということで、オス猫に盛りがつくとどんな行動を取るのかについてお話してきました。
人間と猫が良い関係を築いていくためには、去勢手術をするということも必要な選択肢の一つだと思います。
そうであれば、早いうちに手術してあげるほうが良い面も多いと思いますので、オス猫の繁殖期について知っておくことは大切でしょう。
尿スプレーのように人間にとってはこまる行動もありますし、喧嘩してケガが多くなるのも可哀想です。
去勢手術を選択するのであれば、これらの行動が始まる前に対処してあげるほうが良いでしょう。
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