高齢者の方は、できるだけ転倒しないように普段からの注意が必要となります。
ですが、こういう転倒事故は、思いもよらないところで起きることも少なくありません。
「まさか、そんな場所で」と思うようなところで転倒し、ケガをしてしまったという例も数多くありますから、キチンと対策をするには転倒しやすい場所を知っておくことも大切です。
そこで、高齢者の方の転倒事故が起こりやすい場所を順にご紹介していきましょう。
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意外と多い自宅での転倒事故
転倒事故というと、屋外で起こりやすいイメージもありますが、高齢者の場合は自宅での転倒が多いというデータが出ています。
また、一戸建てとマンションなどの集合住宅を比較すると、一戸建てのほうが転倒事故が多い傾向にあるようです。
部屋の間取りや構造によっても違いますが、一戸建てのほうが階段があったり、玄関の段差が大きかったりと、転倒しやすい状況が多いのかもしれません。
集合住宅の場合は、エレベーターで昇り降りできるところも多いですし、部屋の中では比較的段差も少ないので、転倒しにくことにつながっているのでしょう。

自宅の中で転倒しやすい場所は
ある調査では、自宅の中で転倒しやすい場所は次の順序になると言われています。
- 庭
- 玄関
- 居間やリビング
- 廊下
- 階段
- 浴室
- 寝室
- ベランダやバルコニー
- トイレ
- 洗面所や脱衣所
- 食堂
- 台所
- その他
これで見ると、庭が一番多いということですね。
ただし、これを庭と室内という分類で見ると、圧倒的に室内が多いことになります。
特に、玄関や階段などの段差が大きい場所や、廊下や浴室、トイレなど足を滑らせやすい場所には注意が必要でしょう。
また、居間やリビング、それに洗面所や脱衣所などでは小さなカーペットやマットなどに足を引っ掛けることも多いようです。
思わぬものが障害物になることもあるので、十分に注意しておきましょう。
屋外で転倒しやすい場所は
続いて、屋外で転倒しやすい場所を見ると次のようになります。
- 車道と分離された専用の歩道
- 屋外の階段
- 車道と分離されていない歩道
- 建物の敷地内
- 建築物の中
- 横断歩道
- 公共施設などの階段
- 公園や広場
- その他
階段も多いですが、一番多いのは歩道となっています。
歩道にも段差はありますから、やはり足腰が弱っていることなどが影響しているのかもしれません。
また、車道と分離されていても、近くを自動車が走ったり、すぐ横を自転車が通り過ぎたりすると、その影響を受けることもあるのでしょう。
それに、人通りが多いところでは、人の流れにあおられることもあります。
自分ではゆっくり歩きたいのに、周りが早足だとついつい無理をして転倒してしまうというケースもあるでしょうから、十分な注意をしておきましょう。
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室内外を問わず注意が必要なところ
自宅であっても屋外であっても、暗いところは転倒する可能性が高くなります。
ですから、夜歩くときには十分な注意が必要でしょう。
高齢者の場合、視力も低下しやすいですから、室内では十分な照明をつけ、屋外ではなるべく明るい場所を歩くようにしましょう。
転倒事故は、複数の要因が重なると起こりやすくなるものです。
明るければ問題のない段差でも、視界が悪かったために転倒してしまうというケースは多いですから、常に明るい場所を歩くようにしてください。
終わりに
高齢者の方の転倒事故が起こりやすい場所をご紹介してきました。
まずは自宅での転倒事故が多いので、十分な注意が必要です。
自宅の場合、ちょっとした工夫で転倒しにくい環境を作ることもできますので、片付けられるものはないか、明るくできる場所はないかなど、再確認してみてください。
屋外の場合は、なかなか環境を変えることは難しいですが、なるべく手すりのあるところを選んだり、ゆっくり歩くことをこころがけたりなどの工夫はできると思います。
まずはやりやすいところから、転倒しにくいように注意してみてくださいね。
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